92、良くも悪くも感情に支配される - 感情に流される
人というのは、良くも悪くも感情に流されやすい傾向にあります。
感情に対する抑制は、個々人によって異なるものです。
そのため感情に基づいての行動は、個々人のバックグラウンドや経験、また異なる状況からも影響を受けることになります。
とはいうものの、理性と感情は互いに相克するもの。
いつも機械のような冷静さを保っていられるものでもなければ、沸騰気のようにいつも感情が先に立つというものでもありません。
一般的に、男性は冷静であり理を尽くすとされ、女性は感情的とも言われることがあります。
もちろん、そんな根拠はどこにもありません。むしろ、真逆のケースだっていくらでもあります。
ただ、利害打算を超克して崇高で清らかな感情によって己の信念を貫き通した女性たちなら、歴史的に多数存在することも確かです。
そんな例を一つ上げるとすれば、キリスト教の創始者であるイエス・キリストを、最後の最後まで裏切らなかったのは女性信者であったという事実です。
男性信者たちの多くは、キリストが刑に処せられると聞きつけると、怯え、震え慄き、キリストを見限り裏切っていったそうです。
それに対して、女性信者たちは己の危険をも顧みることなく、最後までキリストに追従していったとのことでした。(新約聖書の四福音書より)
こうしたことからも分かる通り、女性は心の真ん中に入ってドンと居座った想いについては、それが揺るがぬ感情となって、わが身の危険をも顧みず殉ずる傾向が強いのでないでしょうか。
ただし、こうした例は、美しくも気高い感情として賛美される価値のあるものです。
やはり、女性は強い生き物なのかもしれません。