8、ヤキモチと嫉妬は自ら孕んで生まれる化け物 シェークスピア・オセロより
女性が「嫌い」を口にする場合には、いくつかのパターンがあるようです。
もちろん、ハッキリとした理由があって嫌う場合なら、誰にでもそれなりの納得が得られるものです。
しかし、この「嫌い」という言葉には、それ以外にも、とくにこれといった理由がない場合もあるのです。
いわゆる、「理屈抜きでイヤ」というやつがそれで、女性たちが良く口にする「生理的嫌悪感」というものです。
そして、この「生理的嫌悪感」の中には、時として理解しがたいような、ヤキモチと嫉妬が少なからずあることも事実です。
実のところこれは、その感情に囚われている本人にしても、どうにもならないというのが本音。そのため、非常に厄介なものです。
したがって、それを上手く説明することなど出来ないから、「わたし、あの人だけは生理的にダメ、絶対にイヤ!」なんてことにもなるのです。
さて、残念なことに、われわれ日本人は、ヤキモチと嫉妬の人間が多いのだと評する人もおります。しかし、必ずしもそうとは限ったものでもないようです。
現に世界の文豪であるシェークスピアもオセロという作品の中で、
「・・・でも嫉きもちなら、覚えがないだけでは安心いたしませぬ。何かあるから嫉くのではない、嫉かずにいられないから嫉くだけのこと、嫉妬というものはみずから孕んで、みずから生まれ落ちる化物なのでございますもの」
と記しております。
すなわち、ヤキモチと嫉妬は、洋の東西を問わず、人の心の中にデンと居座っているもののようです。
ただ、間違いなく言えることは、ヤキモチを焼かれた方が、嫉妬された方が、ヤキモチや嫉妬する人間よりも優れているというのも事実ということです。
なお、こうしたヤキモチと嫉妬は、なにも女性だけのものではありません。とくに男のそれは、女性よりもコワイともいわれます。
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